ドロップアウト産婦人科医の生活

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ごあいさつ

来るべき時が来たというか、一身上の都合により、このブログを閉めようかと思います。

あ、お母さんは元気です。


そもそもブログを始めたのは、今の産婦人科医療が話題にのぼる中、なかなか理解されない産婦人科医の過酷な勤務の実態やその本音が少しでも理解されて、労働環境の改善に少しでも貢献できれば・・・なんていう大それた、淡い期待もありました。

でも現実は本当に厳しくて、そう簡単な問題ではありません。

事態が良くなるのは、きっと何年も、何十年も先のことでしょう。

これまで失望しながら生きてきた私ですが、幸か不幸か、お母さんの病気をきっかけにして、水を得た魚のように、毎日毎日楽しく過ごすことができました。

全国の産婦人科の先生たちが踏ん張ってる中、都合よく逃げ出した形の私ですが、仕事や人生に対する考え方も、新鮮に、そして前向きになれたように思います。

2年間にわたるドロップアウト生活と、ブログに来ていただいた沢山の訪問者の方々や、温かいコメントを残してくれた人達との出会いを糧に、いつかまた、元の忙しい勤務医生活に戻る時がきても、私の中できっと何かが違うだろうと信じつつ、また進んでいこうと思います。

とかキレイごと言ってますが、何せ打たれ弱い私なので、今度は仕事辞めちゃってるかもしれませんが・・・(笑)。

明日は久々に畑に出て、冬用の野菜の種をまく予定です。

今まで、本当に本当にありがとうございました。

by kurukuruX
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by kurukuruX | 2006-09-29 01:10 | その他 | Comments(25)

看護師さんとの飲み会

仲良し助産師さんが辞めちゃうことになって、内輪の送別会に参加してきました。

いい人ほど辞めちゃうんだよなー・・・って独り言です。

その飲み会、ドクターは私ただ一人!

それがまた楽しい会でした。

車ということもあって、みんなお酒も飲んでないのに、ハイテンションの乱れまくりです。

記念撮影は、「いかにヘンな顔をするか」ということにみんなエネルギーを費やし、私も一番を狙うべく我を忘れて、枝豆の殻、おちょこ、爪楊枝と、いろんな小物で頑張りました。

病院が変わるごとに、仲良くなるスタッフとの年齢差が開いてはいきますが、今回も6~12歳下の子達でした。

帰り道、私の車のBGMが「杉山清貴&オメガトライブ」だったので、
「いいでしょー、コレ。」と自慢すると、

「誰ですか?先生。」とアッサリ返されました。

ちょっと凹みましたが、若返りも兼ね、久々に楽しいひと時でした。
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by kurukuruX | 2006-09-24 13:29 | その他 | Comments(14)

母は強し

最近、久々に大変な帝王切開に当たりました。

もはや疲労コンパイですが、お母さんも赤ちゃんも元気にしているので、まだ救われます。

そもそも妊婦さんは、通常の人間の体の仕組みと比べ、出血やストレスなど出産に耐え得るだけの体に自然と準備されています。

ある程度の出血にも耐えられ、傷も治りやすかったり。

今回の人も、紀子さまと似たような症状で胎盤の位置が低く、帝王切開の際、胎盤が出た後、大量に出血しました。ある程度予想していましたが、結局1時間の間に4000ccも出血しました。

普段、人間の体に流れている血液の量は、大体4000~5000ccくらいなので、相当の量です。

もしこれが、おじいちゃんだったら、死んじゃうかもしれない量です。

上司や私も必死で出血を止め、研修医くんは真っ青になりつつも、吸引を頑張ってくれました。

そしてこの妊婦さんは、術中ヘロヘロになりながらも、シャビシャビ点滴と少しの自己血のみで耐え抜きました。ほとんど奇跡!

体を張って、子供を守ろうとするお母さんの体の、生物学的、本能的、精神的なスゴさを改めて実感しました。産婦人科は、日々、こういったお母さんが本来持つ生命力に、大いに助けられています。


そういえば、少し前に、不幸な飲酒運転の事故で、車ごと沈んだ子供を助けようと、何度も水の中に潜ったお母さんのニュースもありました。

すごいな、お母さんっちゅーのは。


そして、そんな愛情に守られて、この世に生まれた赤ちゃん。

そんな特殊な出来事に携わるこの仕事。

病気を治すという、医師本来の仕事とは少し異質な世界だけど、
「何だかすげーな!」
漠然と感じる今日この頃です。
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by kurukuruX | 2006-09-21 20:45 | 仕事 | Comments(22)

告知

最近、うちの病院の方針で、すべての患者さんに対して、病名の告知を希望するかどうかの意思確認みたいなものを、事前に書面でとるようにするようです。

そして医療側からの本人への説明がどこまでされているかを明らかにして、主治医だけが把握しているのではなく、どの医師が見ても分かるように、食い違いがないようにするのも目的の一つのようです。

病名の告知、ここでは特に癌などのような疾患が対象です。

きっと世の中ほとんどの人が、自分の体、病気のことだから、告知してほしいと、「はい」のところに○を付けるのではないかと思います。

患者さんと一緒に治療を進める上では、告知は確かに必要不可欠だと私も思っています。

もちろん、すべての人に対してビシバシと告知していく訳ではなく、小児や高齢者、または個人の背景などを考えながら、臨機応変に対応するべきだとは思いますが。

中には、ズバッと告知せず、ヤンワリと徐々に本人に「気付かせる」ことを良しとする、ベテランの先生方もいます。

これも、微妙な、難しい問題です。


説明会を聞きながら、ふと、お母さんの時のことを思い出しました。


私が初めて、お母さんのお腹の中に溜まっている腹水をエコーで発見した時、CTでお腹の中が既に癌だらけになっているのが分かった時、一瞬にして、お母さんの予後が予測できてしまい、私はつい、嘘をついてしまいました。

上司には、告知しないでほしいと頼みました。

その時、お母さんは鬱もひどくて、ただでさえ生きる気力がない精神状態なのに、そんなこと言ったら・・・、すべて私の独断でした。

手術の直前まで、お母さんは、自分の病気は良性のものだという、かすかな希望に賭けていました。

手術の前の、たくさんの精密検査を受ける、あまりにもしんどそうなお母さんを見て、私は、何度、すべて投げ捨てて、病院から連れて帰ろうかと思ったか分かりません。

大きな手術なだけに、この手術が最後になるかもしれない、麻酔から覚めたら人工肛門とかが付いているかもしれない、なんて考えたら、やっぱりちゃんと言っておいた方がいいんじゃないかと悩みました。

手術の前日、憔悴し切った私が「お母さん、あのね、病気のことなんだけど・・・」と葛藤しながら切り出すと、お母さんは分かっているのか、

「言いたくないことは、無理して言わなくてもいいよ。」と言いました。

私はただ、告白することによって、自分が楽になりたかっただけなのかもしれません。

幸い、手術も無事に終わって、術後にすべてを告知し、その後の目まぐるしい抗癌剤の治療も、流されるように、でも頑張ってついてきてくれました。長かった鬱状態も、新しい目標ができたせいか、自然と良くなっていました。


自分の病気を受け入れるまで、時間はたくさんかかります。

人は、突然自分に降りかかった出来事、医師から突然「あなたは癌です。」と言われ、「はい、そうですか。」と、簡単に前向きになれるわけでもありません。

時間が、とにかく必要だと思います。

でも時間がたてば、きっと頑張る気力も湧いてくると思います。

今では、お母さんと美味しいものを食べたりした時には、「こんな美味しいものも、これが最後かもねー。」なんて笑いながら、冗談も言えるようになりました。

でも、今でも、手術前日の、あの病室での光景を思い出すと涙が出てきます。

お母さんも、あの時の私の辛そうな姿は、今でも忘れられないと言っています。
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by kurukuruX | 2006-09-18 17:56 | おかあさん | Comments(21)

元気ハツラツオーラ

以前仲良しだった看護助手さんと、久々に院内のエレベーターで一緒になりました。半年前はうちの担当だったのですが、異動されて今は別の病棟で働いています。

「こんにちは!お久しぶりですね。」と挨拶すると、

「先生、元気そうだねぇ~。聞かなくても分かるよー。」

「あ、分かります?ふふふ、すごく元気ですよー♪」

どうやら「元気ハツラツオーラ」が出ていたようです。


人間、時間的、或いは精神的に余裕があるっちゅーことは、本当に大切なことだと思います。

イライラ、ギスギスせず、快食快眠快便、お肌もツヤツヤ。

季節の変わり目を感じ、世の中の出来事に目を向けられる。

友達が困っている時、すぐ手を差し伸べられる。

ノロノロ運転の車の後ろについても、心穏やかでいられる。

研修医くんにも優しくできる。

変な患者さんにも辛抱強く接することができる。

まさに親切医療!

もちろん、忙しいからと言っても、医療の質が落ちることはありませんが、「あれをやってあげたらどうかな?」とか「こういう話もしてあげたらどうかな?」とか、そんな気が沸いてくるとういうか。

仕事内容や周りにあれこれ気が回れば、間違いやミスもきっと起こりにくくなると思います。まあ、これは理想論ですけど。

来る日も来る日も、目が回るほど忙しい勤務医生活、やりがいも通り越して疲れ果てちゃって、いつ辞めようか考えながら仕事する日々・・・。

「お医者さんは忙しくて当然」ってのも悲しい現実だけど、きっと日本全体がみんな働き過ぎなんだと思います。

こんな呑気なこと言ってたら叱られそうなので、ココだけの話にしときます。

学位もないし、仕事も非常勤で、結婚もせず、素敵な彼氏もおらず、社会的にはとても「勝ち組」とは言えませんが、日々特に悩むこともなく、私は今、本当に平和で幸せだなーと思っています。

細木数子よ、私は今年、ホントに大殺界なの?って言いたいくらいです。

こんな平和な日々もいつまで続くか分かりませんが。

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当直明け、病院の中庭に咲いていた花を見つけました。
なんて名前かは知りませんが、なんかナメクジみたいです。

平和だ!
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by kurukuruX | 2006-09-15 15:50 | どろぽ生活 | Comments(20)

4打数4安打

すごいよ、松井。

何度見ても痛々しい、あの映像の怪我を乗り越えて、復活して、また結果を出して・・・。

国を超えて復活を喜ぶ、スタジアム総立ちの大歓声、それに応える嬉しそうな松井の表情。

すごいなー、あんなにたくさんの人に応援してもらえる松井。

失敗や困難を乗り越えて、人間は大きくなるんだなー。
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by kurukuruX | 2006-09-13 21:39 | その他 | Comments(8)

穴あきジーンズ

さっき気付いたのですが、ジーンズのお尻の部分が大きく破れていました。
(軽く15センチくらい)

そうとは知らず、お尻を「チラ見せ」させながら、病院内をフラフラしていました。や、やばい!

オサレな穴あきジーンズに自然となったわけですが、今度こそ、院長あたりに「節度ある服装を」と注意されそうです。

お気に入りのジーンズなので、家に帰ったらミシンで補強しようと思います。
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by kurukuruX | 2006-09-11 22:28 | その他 | Comments(14)

誕生日

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病気が再発せず、ニコニコ元気でいてくれることが、何よりもうれしいです。

神様、ありがとう。
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by kurukuruX | 2006-09-08 20:19 | おかあさん

祝!男の子誕生

今日は朝から、病院の待合室も、みんなテレビに食いついていました。

私は外来診療中、患者さんから速報を聞きました。

「○○さーん、どぉーぞー。」と患者さんを呼び入れ、「どうですかー、調子・・・」と私が言い終わらぬうちに、
「生まれたね、先生。男の子だよ、男の子。」と患者さん。

「あ、そうなんですかー、意外と早かったんですね。ところで○○さん、体の調子はどう・・・」

「私はねー、雅子さま派だから、何とも言えなくてね、もう可哀相で。治んないかねー、雅子さま・・・」と皇室問題を軽く5分は喋っていました。

更年期の患者さんでしたが、結局自分の体のことについては一切触れず、男の子誕生のニュースを力説して帰って行きました。
まあ、いつもの薬だったから、よかったのかな。

今回に関しては、たった一人この世に誕生しただけで、老若男女、日本中、いや世界中が沸きに沸いています。

その後、ニュースを見ましたが、赤ちゃんが生まれるってことは、単純に、やっぱりいいもんですね。おめでたいです。

この先、いろいろあるだろうけど、今回の誕生をいい方向に考えて、みんな幸せになれるといいと思います。
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by kurukuruX | 2006-09-06 21:00 | その他 | Comments(9)

仕事帰り

仕事以外の格好は自由だと思い込み、よくアロハシャツで出勤する私です。

ここはハワイでも沖縄でもないので、ちょっと田舎のチンピラ風です。

その格好で、そのまま仕事帰りに温水プールへ直行しました。

ふふふ、誰も私が医者だとは思うまい。

夏休みも終わって、チビッ子達もおらず、プールも健康を気遣う中高年だけのいつもの感じに戻りました。やれやれ。

今日は全然疲れず、サクサク泳げて、小一時間ノンストップで泳ぎました。

私は平泳ぎしか泳げませんが、隣のコースでクロールしてるおじさんを追い抜く時の快感、気分はもちろん北島康介!低レベルな戦いです。

なんて健康的な毎日! 

反省!後ろ向きな私!
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by kurukuruX | 2006-09-05 20:18 | その他 | Comments(10)

只今、二度目のドロップアウト中。


by kurukuruX