母校である大学から医学生への講義を頼まれました。
スライドを準備しながら、自分の学生時代を思い出します。
今の時代とあの頃とでは授業の仕方も随分変わってきました。
昔は先生が授業しながら板書した内容をノートとったり、そしたら眠くなって、かと思えば、流れてきた漫画よんだり、出席取らない授業は大抵サボたり・・・。
基礎医学もあの時もっとちゃんと勉強してたら、今もっと優秀な医者になっていたかも・・・。
内科や外科と違って、産婦人科学なんてマニアック過ぎて、当時ほとんど理解不能でした。
マイナー科のさらにマイナーな分野を、まだ知識も浅い学生相手に1時間以上、退屈しないように、分かりやすく・・・などと、工夫しながら準備する作業も結構大変です。
こんなに苦労して授業してくれていた先生のことを思うと、当時もっとちゃんと聞けばよかったなぁ。
こんな立場になって初めてわかるもんです。
今は講義も当然ながらパワーポイントが主流で、学生も大事なところはスマホでカシャカシャ撮っています。
便利になりました。
どうせみんな寝てるだろうし、少ないだろうな、なんてちょっと侮っていましたが、今回学生の出席率のよさにまず驚きました。
座席がほとんど埋まっています。
優秀な学年なのかな?
配布資料にないスライドの部分はすかさず、写真を撮ってるし、よしよし、ちゃんと聞いてくれています。
講義が終了し、さて帰ろうかなと思っていたら、7、8人の男女の学生が壇上に近づいてきました。
質問なのかな?と思ったら、
「バスケ部です。今日は部員全員出席しました。」
なんと!!
おばさん、遥か昔のOBですが、もちろん彼らとは面識もなく、いや、確かに大会前には毎年援助してますけどね。
にしても、なんていい子達なの!!
いやぁ~、今の若者もなかなかやるじゃないの。
すっかり感動してしまいました。
無事に講義も終えることができて、気持ちのいい若者にも触れ、こんな経験もたまにはいいもんです。